レ・フレール・ムトウには
チーズを使った商品がたくさんあります。
どれも人気が高い。
そしてどれもがチーズの存在感が際立っています。
今回は、その秘密を探ります。
レ・フレール・ムトウはパンもつくるので、
チーズの種類が豊富です。
普通のケーキ屋さんで扱う何倍ものチーズであふれています。
そして、どれもが自己主張が強いチーズばかりなんです。
多数のチーズを使うとき、
「あえてチーズ同士が調和しないように」と武藤さんは言います。
パンなら、かじりつく方向や量などで、
いろんなチーズに出会えて味が楽しくなる。
自己主張が強いチーズを選んでいるのは、こういう工夫のため。
日本のチーズと外国のチーズはコク、風味、食感が全然違います。
日本のチーズは乳牛からできています。
あっさり、さっぱりして後を引かない柔らかな風味が特徴。
海外、例えばフランスのチーズは
ジャージー種の乳牛からできており、濃厚でコクがあり
チーズ好きにはたまらない、分厚い風味がします。
ムトウでは完成形の味が先にあり、そこを目指して使い分けています。
チーズと火はとても大事な関係です。
パンはチーズをそのまま食べることが美味しい。
火を強くして焦がすこともチーズが活きる一つの方法です。
ケーキは素材に足して混ざり合うことで、
チーズの一面を引き出し美味しくなる。
火加減の一瞬のタイミングが重要になってきます。
チーズは素材を足しすぎると味がぼけます。
本当にチーズを活かすことは、実に難しい。
だけど、レ・フレール・ムトウはパンをつくっていることで
豊富なチーズと接することができます。
色んなチーズの味を知ることができます。
知っているからこそ、チーズの可能性を最大限引き出した、
お菓子やパンをつくることができるのです。